【ゲーム雑記】ファミコンの通信アダプタ&通信カートリッジの世界 第2回
たぶんマイナーすぎて誰も注目してくれていませんが、
ファミコンの通信カートリッジの紹介、第2回です。
資料的価値は高いはずだと信じて書いてみます。
1988年(昭和63年)は、ファミコンの通信アダプタが大きく動いた年です。
【1988年3月】
・山一證券が、「サンラインF-Ⅱ」をスタート
・マイクロコア社・マイクロ総合研究所・NTTの共同開発で、
「TV-NET(マイクロコア方式のファミコン用通信アダプタ)」を開発
【1988年5月】
・大和證券、山一證券、日興証券が、立て続けに
マイクロコア方式でのサービス開始を表明
【1988年7月】
・大和證券が「大和のマイトレード」を発売
・山一證券が、マイクロコア方式の「サンラインF-Ⅲ」を発売
・同時期に、野村証券が「ファミコンホームトレード」を発売
。。。という感じで、
いよいよ、「野村・任天堂方式」と「マイクロコア方式」との全面対決が始まります。
このときの勢力争いは、なかなかに熾烈だったようで
当時の記事を読むと面白いです。
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「ファミコンによるホームトレードサービス"サンラインF"を
昨年7月からスタートしている山一証券と、
1年間にわたるモニター実験を踏まえ、"完璧なサービス"を
7月から始める野村証券の間で、前哨戦が続いていた
ファミコンをめぐる戦いに、
一挙に火が付いたの5月17日。
午後3時過ぎにまず大和証券が、続いて同4時に山一證券が、
ファミコンを使った新しいホームトレードサービスを開始した。
これまで山一、野村の動きを表面上静観していた大和証券が、
いよいよファミコン戦争に参戦を表明した~中略~
びっくりしたのは、両社とも、別々の発表なのに、
共同開発の相手が、
NTT、ブリヂストン、マイクロコア、マイクロコア研究所と、
そっくり同じだったこと。
もちろん、ファミコンに装着する通信用カートリッジも同一仕様で、
年内に10万件の契約を目指すという目標まで同じという念の入りようだ」出典:「1988年5月19日 読売新聞1988年5月19日」
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「ファミコンホームトレードをめぐって、大手証券4社の間で
主導権争いが行われているが、
4社のうち最後まで路線を決めかねていた日興証券は、
5月24日までに、ブリヂストン、マイクロコア、NTT等との
共同開発方式を選ぶことを決めた」
出典:「1988年5月25日 読売新聞」
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なんか、当時のファミコン少年達が知っている世界とは全く違う、
ファミコンの別な側面という感じです。大人の世界ですね。。。
で、その後ですが、
【1988年9月】
・ユニバーサル証券がマイクロコア方式のサービスを開始
【1988年10月】
・山種証券が野村方式に参入
。。。と、お互いの勢力が拡大していきます。
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ちなみに、これがマイクロコア方式のTV-NET用のファミコン通信カードです。
大和證券については、ポパイの絵柄の「大和のマイトレード」を出しているのですが、
管理人は持っていません。。。
もしお持ちの方がいましたら、どうか譲ってくださいませ。。。
そして、TV-NET通信アダプタは、こんな形をしています。
ファミコン用カートリッジとして本体に差し込みます。
(表)
(裏)
この通信アダプタですが、実は、いくつかバージョン違いがあります。
上で出した写真は、ブリジストン製ですが
こちら↓のように、マイクロコア製もあります。
まず右上ですが、「MC-1200A」と書かれています。
で、左上は、「MC-1200B」、
左下は、その「MC-1200B」ですが、シールの色が黒いです。
で、右下は、黒い下地の「MC-1200B」の上に、
グレーの色の「MC-1200B」のシールが貼ってあります。ややこしい。
あと、右上のには「三菱商事」と書かれたシールが貼ってありますが
これは、TV-NETの完品を見れば、謎が解けます。
まずこれが、TV-NETとICカードの箱です↓
山一で購入したセットと思われます。
箱を開けると、こんな感じです↓
で、写真左下にシールが入っています↓
ここに、問合せ先として三菱商事が書いてあります。
さっきのカセットは、このシールを貼ったものだと思われます。
当時の記事によれば、マイクロコア陣営には、三菱商事も付いたようなので、
販売サポートとして、問い合わせ対応なんかも請け負ったんじゃないかと推測します。
ちなみに、販売ルートは、以下のいずれかだったようです。
少なくとも、ファミコンショップではなかったようですね。
・証券会社の窓口で購入
・ブリジストンに申し込む
・一部の大手書店でも、申し込み受付
あと、山一のサンラインのほうは、箱を開けるとこんな感じです↓
。。。
スミマセン、また長くなりましたので、ここらで切ります。
まだまだ佳境に入らないまま、次回に続きます。
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